札幌市営地下鉄に新駅を作ってみる
前回はJR北海道で実現してほしい新駅を1つ取り上げた。
今回は地下鉄新駅の可能性に着目する。
札幌市営地下鉄は1998年の宮の沢延伸を最後に路線拡充は行われていない。
昭和後期に建設された東豊線の需要が伸びず、南北線の北線混雑緩和に貢献したものの双方とも利用者数が大きく減ってしまった影響が大きいと思われる。
後から建設された路線は成功しにくいのは札幌に限った話でなく、日本の他都市に多くある事例である。
では、本題に入るとする。
新駅については建設費の観点から相対式2面2線とし、3か所選定した。
それぞれ解説していく。
大通~バスセンター前 間に設置。
雲行きの怪しい大通東1・2丁目再開発と連携。
テレビ塔、中央バス札幌ターミナル、札幌文化芸術劇場(hitaru)、既存地下道との回遊性向上。混雑著しい大通駅の利用者分散。
予想乗車人員:6,000人/日
②南北線:北8条
北12条~さっぽろ 間に設置。
段差があるJR札幌駅北口から南北線さっぽろ駅までやや距離があるので新設。
地下通路と直結。東豊線乗換は想定しない。
混雑著しいさっぽろ駅の利用者分散。特に混雑する北改札口の混雑緩和。北大へのアクセス向上。
さっぽろ駅ではホーム増設工事が決定しているが、新幹線開業・駅前再開発による利用者増加が見込まれる。
予想乗車人員:10,000人/日
③南北線:五輪通
日本ハム新球場移転地未決定の時、急遽浮上。
定期的にイベントが開催されるアイスアリーナへのアクセス向上目的。
札幌市営地下鉄で最も乗車人員が少ない駅となる。
予想乗車人員:1,500人/日
今のところ、もしかするとできるかもしれない、あったら便利かも?となる駅は3か所となった。地図は国土地理院を利用した。
新駅の設置は前回と同様、札幌市側の積極姿勢に期待したいところである。
苗穂-白石に新駅を作ってみる
かつて定山渓鉄道・国鉄旧千歳線の分岐があったところでγ状の市道と緑地が一部面影をうっすら残している。
近年苗穂駅が札幌側に移転したため、距離にして約3.9kmと新駅を作れる余地がある。
付近の公共交通手段はバスのみで、冬期間は慢性的な渋滞が発生している。
なお現時点で新駅計画は一切浮上していない。
新駅場所は苗穂-白石のほぼ中間に配置。駅名は菊水上町。
既に元町(東豊線)・菊水(東西線)があるので菊水上町とした。
駅構造は築堤2面2線(函館線のみ)か2面4線(両方)のどちらか。
2面2線だと線路を移設する必要がないため総工費はかなり安くなるだろう。
ちなみに千歳線は日中の普通列車の本数が2~3本/hと函館線(4本/h)よりも少ない。
札幌側に菊水アンダーパスがあるが、両案ともホーム工事に影響はしない。
駅前は線路を挟んで南側の工場区域を一体再開発する。
規模は苗穂駅南口と同程度になるだろうか。
新駅の乗車人員は開発次第によるが、数年後には3,000人/日を超えるだろう。
札幌市側からの打診に期待したい。
※参考
2019年度の1日平均乗車人員
苗穂 5,200人/日
白石 8,418人/日
平和 2,804人/日